オーストラリアの狂暴肉食有袋類: ドロップベアー (Thylarctos plummetus)

おっとりしたイメージの強い「コアラ」とか「カンガルー」に代表されるオーストラリアの有袋類ですが、中には「タスマニアデビル」の様な肉食の有袋類もいます。

以前『オーストラリア大陸の肉食有袋類』で記事にしましたが、オーストラリア大陸には、西洋文明が入って来る以前はいくつかの肉食有袋類の種が生息していたみたいですが、そのほとんどが絶滅してしまい、現在では数少ない肉食有袋類の種が生存しています。

その中でも一番狂暴と言われているのが「ドロップ・ベアー (Drop Bear)」です。


狂暴肉食有袋類 ドロップベアー (Drop Bear)

学名は『Thylarctos plummetus (ティラコトス属 プラメタス種)』で、 肉食版のコアラともいわれる有袋類で、詳しい生態は余り明らかにされていないみたいですが、今は絶滅してしまったティラコレオ(Thylacoleo)属、和名「フクロライオン」に近い種だそうです。

Drop Bear by Yamavu
Drop Bear by Yamavu (Licensed under the Creative Commons Attribution-Share Alike 3.0 Unported license)

シドニー市内にあるオーストラリア博物館ウェブサイトドロップベアーの情報によると:

ドロップベアーの説明 (オーストラリア博物館)

ドロップベアーは大きな犬のサイズで、全長130センチ、体重120キロほどまで成長するそうです。

Habitat
Closed canopy forest as well as open woodland on the margins of dense forest. Never encountered near roads or human habitation.

生息地は高木の密林や木がまばらに生える疎林で、道路や人里の近くには出てこないそうです。

Drop Bears supposedly hunt by ambushing ground dwelling animals from above, waiting up to as much as four hours to make a surprise kill. Once prey is within view, the Drop Bear will drop as much as eight metres to pounce on top of the unsuspecting victim. The initial impact often stuns the prey, allowing it to be bitten on the neck and quickly subdued.

木の上から下を通過する動物を待ち伏せして、気づいていない獲物に8メートルほどの高さから飛び乗った後、首にかみついて仕留めるそうです。

... there are no stories of incidents being fatal. There are some suggested folk remedies that are said to act as a repellent to Drop Bears, these include having forks in the hair or Vegemite or toothpaste spread behind the ears. ...

幸い、まだ人間がドロップベアーに襲われて命を落としたという事例はないみたいですが、髪の毛にフォークを挿したり、耳の裏にベジマイトや歯磨き粉を塗ることでドロップベアーに襲われるのを防ぐ事が出来ると言われているそうです。


生態調査情報

他に興味深い情報としては、ドロップ・ベアーは人間の話している言葉を少し理解している様で、統計的にはオーストラリア訛りの英語を話していると襲われる可能性が低いそうです。

なので、ドロップ・ベアーから身を守るのには海外からの旅行者はオーストラリア訛りで喋るのが良いみたいです。


貴重動画

👇はに公開されたユーチューブの貴重動画ですが、英国 ITV Newsのリポーター、デビー・エドワードさんが頑丈な防御服を着て、体を張ってドロップベアーの取材をしています。

ITV News reporter Debi Edward with a "drop bear"
[🎬 https://www.youtube.com/watch?v=6RzrUOCWjtw]


😄😄😄



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