シェアメイトって何? (間違った英語

最近、日本でも聞かれる様になってきた『シェアハウス (Share House)』


シェアハウス

といっても、ハウス (House)は英語だと一軒家の意味なので、日本でアパート/マンションと呼ばれる集合住宅は、英語のハウスには含まれません。 しかも、アパート (Apartment)はUS英語で、イギリス英語だとフラット (Flat)と呼ばれるため、イギリス英語を使うオーストラリアではシェアされている集合住宅を『シェアフラット (Share Flat)』と呼ぶのが普通です。 ハウスとフラット両方を指す場合は『シェアアコモデーション (Shared Accomodation)』となります。

因みに、マンション (Mansion)は英語だと豪邸の意味(千葉県浦安市にあるテーマパークにある『ホーンテッドマンション』は豪邸で、集合住宅ではないですよね)なので、『シェアマンション』なんて豪華なイメージで興味がありますが、オーストラリアには存在しないと思っていいと思います (他の国にはあるみたいです)。


ハウスメイトとフラットメイト

『シェアフラット』で生活する事を『フラットシェア』、フラットで一緒に住む他の住人を『フラットメイト』と呼んで、同様に、『シェアハウス』で生活する事を『ハウスシェア』、家で一緒に住む他の住人を『ハウスメイト』と呼びます。
(オーストラリアのアクセントだと『メイト』が『マイト』と聞こえるとかというのはまた別の話ですが。)


ルームメイト

『フラットシェア』でも『ハウスシェア』どちらでも、同じ部屋を他の人とシェアする場合は『ルームシェア』とも呼び、部屋の住人は『ルームメイト』とも呼びます。

でも、US英語だと『ハウス』でも『アパート』でも、同じ部屋に住んでいなくても『ルームメイト』とか『ルーミー』と呼ぶ場合もあったりでこんがらがります。


シェアメイト?

で、本題の『シェアメイト』。オーストラリアでの住宅情報を扱った日本語での掲示板などでは見かける言葉なのですが、韓国人の知り合いが英語で使っていた位で、現在までに、英語がネイティブの人が『SHAREMATE』という単語を使っていたのを聞いた記憶が全くありません。

唯一、大昔に日本人の友達がオーストラリア人の友達との英語での会話中に『SHAREMATE』と言った事があったのですが、そのオーストラリア人の友達は「何そのSHAREMATEって??フラットメイトとかじゃなくて?」、「ベットとかお財布とかもシェアするの?」と笑っていた記憶があります。

『シェアフラット』『シェアハウス』だとシェアをする居住空間を意味するのでまだ良いのですが、『シェアメイト』というと文法的にはシェアされる友達(メイト)になるので「何をシェアするの?」となってしまいますが。

シェアメイトって何?😇😇😇


日本語で検索

日本語版のウィキペディアに (確認):

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

シェアハウスとは、1軒の住居を複数人で共有することである。ハウスシェアリングともいう。同居人をシェアメイトという[1]

(一部省略)

脚注
  1. ^ 地球の歩き方編集室『A 成功する留学 アメリカ留学』2012年、205頁

とあったのですが。。 出典が地球の歩き方。。。 日本だと書店とかでも簡単に見つかるので一般的かもしれませんが、現地に住んでいると掲載情報量の少なさと不正確さの問題で意味のない書籍と認識されてしまいがちなガイドブックの編集室です。 個人的には他の出典元だったら説得力があったかもしれませんが、この出典では納得いきません。
(『ハウスシェアリング』という表現も英語的には間違っていませんが、硬い表現の場合は除いて、あえてそういう表現を英語でする人はオーストラリアでは少ないかと。。)

[ 追記]

いつの間にか日本語版Wikipediaの内容が更新されていました。

変更履歴を確認する限りではこの記事が公開されてから約1年半後のに掲載内容がバッサリと更新された様で、「シェアメイト」という単語はページから消えています。
👉 付けの変更 (日本語版ウィキ)


なお、下記の英語版のウィキにはいまだに「sharemate」という単語が掲載されています ( 確認)


英語で検索

グーグルで『sharemate』を検索してみると『sharemate』を含むページは検索結果のトップには出てきませんでした ()。 別にグーグル検索が全てとは思っていませんが、一般的に使われている言葉が検索された場合、言葉の意味が優先的に検索結果に表示されるはずなので、一般に使われているとは言えないようです。。。

キーワードが検索結果に必ず含まれる様にとプラス符号を前に付けて『+sharemate』で検索しても、出てくるページは『sharemate』が固有名詞として違う意味で使われているページか、シェアアコモデーションの掲示板の投稿ばかりで、しかも掲示板の投稿記事も英語がネイティブな人が書いたのかも怪しいです。


意外な発見

英語版のウィキペディアに (確認):

From Wikipedia, the free encyclopedia

A roommate is a person with whom one shares a living facility such as a room or dormitory without being family or romantically involved. Similar terms include dormmate, suitemate, housemate, or flatmate ("flat": the usual term in British English for an apartment). Flatmate [1] is the term most commonly used in New Zealand, when referring to the rental of an unshared room within any type of dwelling. Another similar term is sharemate (shared living spaces are often called sharehomes in Australia and other Commonwealth countries). …(以下省略)

と引用の最後の方に『sharemate』とあるのを発見したのですが、この項目はまだ煮詰まってない段階との注意書きが出ていたので決定的ではないのですが、この項目の編集遍歴を確認したら2週間ほど前(2019年3月5日)の最後の編集で『sharemate』を含む部分があるユーザーによって付け加えられたばかりでした(『sharemate』を正式な言葉にしたい誰か?)。

今後この項目の編集がどうなるか楽しみです。


強引な結論:

Oxford辞書に載ったら認めます。
(上から?)Emo Face: Smile with Halo


Shared Accommodation」、「Sharehouse」、「Housemate」、「Flatmate」、「House Share」、「Flat Share」それぞれ英語の意味は違いますが、ネット検索をすると検索結果にこれらの単語が使われたニュースやブログなどの一般記事が出てきますが、「sharemate」を検索してもこの単語を使った一般的な記事はなく、ほとんどが「Shared Accommodation」の宣伝か、それ関連の掲示板サイト、それか、上のWikipediaのページを丸ごと引用しているページしか出てきません。。

たぶん日常の英語会話で「Sharemate」という単語を使っても、理解してくれる英語がネイティブの人もいるとは思いますが、一般的にネイティブの人が使っている単語では無い様な気がします。



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