硬水なんだか軟水なんだか (メルボルンの水道水は軟水

メルボルンの水道水

メルボルンで知り合いになった日本人の方の中に、『メルボルンの水は硬水だから石鹸・洗剤の泡立ちが悪い』と言う人が時々いるのですが、硬水の意味とかは良く知らず、今まで『硬水って、何が硬いの?😕』とは思ったものの、調べてみた事はありませんでした。

昔、何かの教科書で『硬水はミネラルを含み、石鹸の泡立ちが悪い』とか『ヨーロッパの水道水は硬水で、日本の水道水は軟水』とかといったことを読んだ覚えがありましたが、メルボルンの水道水が硬水だとしても、日本の水道水とでの石鹸の泡立ちの違いが全く感じられないのでその事を聞く機会があるごとに『謎だな~』と思いつつも、長年放置してきました。


そもそも軟水・硬水とは?

そもそも軟水・硬水という水の硬さって何?という事で、今回、『硬水』をグーグル検索してみました。すると:

硬水(こうすい)とは、カルシウムやマグネシウムの金属イオン含有量が多い水のことである。 逆のものは軟水という。

と一番上にウィキペディアの説明が出てきました ()。

軟水と硬水では含まれるミネラルの量が違うという事なのですね。 日本とかオーストラリアだとあまり目にしないと思うのですが (日本でも地域によってはあるかもしれませんが。。)、 湯沸かしポットで水を沸かした時に中にカルシウムの白い塊が溜ったりするのが硬水ですね。

昔、ヨーロッパでバス旅行をした時に泊まったホテルの湯沸かし器の中のエレメント(発熱部)が真っ白い物体で覆われていたのを覚えています。


水の硬さ

東京都水道局のページに『水に関するトピック』という欄が『水源・水質』という見出しの下にあって、『トピック第2回 水の硬度』のページには ():

1) 水の硬度とは?

水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどの量をこれに相当する炭酸カルシウム(CaCO3)に換算して数値で表したものです。

と説明されていました。


炭酸カルシウム換算

しかし、『含まれるカルシウムやマグネシウムなどの量に相当する炭酸カルシウム』ってどういう意味?😕?😕と思ったら、『なんでわざわざ濃度を炭酸カルシウム換算しなければならないの?』(水処理情報館) という同じ投げかけをしているページが検索で出てきました。。。

しかし、当方、水処理のプロではないので書いてある内容をうまく理解できなかったのですが、水の硬度を表すのに『炭酸カルシウム換算』という方法が昔から使われてきているという事は理解できました。 (長い間、日本語で化学をやってなかったので忘れていたのですが、炭酸カルシウムって石灰岩とか大理石とかの事ですね。)

『炭酸カルシウム換算』を検索して理解したのは、水にカルシウムやマグネシウムが溶けて Ca2+、 Mg2+ の様にイオン化していて、そのイオンの数が高いほど硬水という事らしいのですが、イオンの数を数えて数値にしても量的に実感がないので、純水に石灰岩を溶かして同じイオンの数にするのに必要な石灰石の量で表すみたいです。 あと、石灰岩 (炭酸カルシウム CaCO3) だと分子量が100.1 mg/molと100に近いのでmolとの換算が楽なんでしょうね。 mol (モル)は分子・原子を数える時の単位です。


日本の水道

全国水質マップ』(クリタック株式会社)というページに日本各地の水道水のサンプルを元に水道水の硬度をまとめてあるのですが、硬度が 50 mg/L未満という地域が多いみたいですが、地方によって硬度のばらつきがあるみたいです。 因みにそのページによるとWHOの基準だと120 mg/L以下が軟水で、以上が硬水とありましたが。。。 WHOの基準だと60 mg/L以下が軟水で120 mg/L以上が硬水なとど書いてある他の検索結果が複数あって、カオス感が。。。


メルボルンの水道

メルボルンがあるビクトリア州の水道局の一つサウス・イースト・ウォーターPDFで水道水の水質の情報があったのですが、そこには ():

What is the water hardness level in Melbourne?

The typical hardness level of water delivered in South East Water's area is between 12 – 45 mg/L, which is considered 'soft' by international standards.

https://southeastwater.com.au/SiteCollectionDocuments/LearnAboutWater/WaterQuality/HouseholdAppliancesAndAquariums.pdf

とメルボルンの水道の硬度は普段、12~45 mg/Lだそうです 。

😇😇 硬度は日本の水道水とは変わらず、軟水です 😇😇

付け加えて、上記の東京都水道局のページには水の硬度が300mg/Lを超えると石鹸の泡立ちが悪くなるとも書いてありました。


結果

メルボルンの水道水は軟水らしい。

しかし、これで、『。。。硬水だから石鹸・洗剤の泡立ちが悪い』と言っていた人は何だったんだろうと謎が深まりました。。。 Emo Face: Confused


PS

あ、それと、別にメルボルンの水道水が良いとかと言っている訳ではありませんよ。メルボルンの水道から出てきた水をバケツに貯めてみると心なしか茶色くも見えますし。。。😅


PPS

オーストラリアの水道水は日本と同じようにカルキを加えるのと他に、(子供の歯が強くなる様にと) 微量のフッ素を加えている行政がほとんどらしいです。

日本でも大昔、小学校の水道水にフッ素を入れてはという案件があったみたいですがPTAの猛反対とかで却下になったとかって。。。



コメント

  1. シドニーに住んでいますが、シドニーも軟水です。
    昔イギリスに住んでいたのですが、マンチェスターは軟水でしたね。ケトルにもそれほどスケールは付着しませんでした。
    でも、ロンドンは硬水です。もう、髪の毛を洗うとシャンプーだけではゴワゴワになりました。ホテルのケトルもスケールがたくさん付着していましたし。 でも、硬水のほうが紅茶はおいしいんですよね。ゆえにロンドンで飲んだ紅茶の葉を日本に持ち帰ってきて飲んでもそれほどおいしくない、という感想につながるわけです。

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    1. コメントありがとうございます。
      EU離脱後、美味しい紅茶用としてロンドンの水道水がボトルでしかも高額で売買されるなんてのもありえ。。 (ませんねw

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