上司を英語でディスれ。。。ません!

ちょっと前、ネット広告に『上司を英語でディスれますか?』といった見出しの広告が出てきて、ド肝を抜かれました。。

上司を英語で。。。

無理です。できません😇😇


ディスる

ディスる』の語源は英語の『Disrespect (ディスリスペクト)』で、「Disrespect」は「Respect」の反対語で、日本語訳は『否定する』、『軽蔑視する』、『侮辱する』といった意味があります。 でも、ここで、『否定する』という訳は『存在を否定する』の意味で、決して、『「No」と言って否定』するとかの軽い意味ではありません。

最近『ディスる』という日本語の表現を日本のネットで良く見かけますが、『批判する』とか『非難する』といった違う意味で使われている気がします。


リスペクト

一方、「Disrespect」反対語の「Respect」ですが、多分ヒップ・ホップの歌詞の影響だと思いますが『リスペクト』というカタカナ英語も致命度があると思いますが、英語の「Respect」には『尊敬する』とか『大切にする』『尊重する』『敬意を払う』といった意味があります。

「I respect S. Hawking (S.ホーキングをリスペクトする)」みたいな英文だと『尊敬する』といった訳で的確なのですが、「Respect others (他の人をリスペクト)」などという場合は「他の人(の権利)を尊重する」という意味で、単に「他の人に気を使え」程度の意味になります。 (念のためですが、反対語の「Disrespect」には「気を使わない」という意味はありません。)

一応、西洋の英語圏だと社会はお互いのリスペクトで成り立っているはずなので、表立って上司でも部下でも、顧客でも、人をディスリスペクトしてしまうとそれが理由でクビになってもおかしくはありません。


誤理解のカタカナ英語と英語学習

上記の広告の見出しの以降の文を読んだところ、「上司の批判、又は、悪口を英語で表現できるか」という内容だったので、見出しの文は別に上司をディスリスペクトするという意味の文ではないのだろうと推測ができます。。 でも、実際にその広告のリンク先に飛んで内容を確認した訳でもないので、あくまでも推測です。

英語とは全く関係の無い広告であれば『ディスる』の様に、元の英語とは違う意味のカタカナ英語が出て来ても気にならないのですが、英語学習関連の広告だったので、以前記事にした『Eye Candy (アイ・キャンディ)』同様に引っ掛かってしまいましたw。 (見出しのインパクトで客寄せをして、リンクの先には英語の「ディスリスペクト」と日本語の「ディスる」の意味の違いも解説するといった斜め上を行く広告であった事を祈りますw。)


終わりに

ネットの日本語で使われる『ディスる』が一人歩きして、将来「Disrespect = 批判する」などと勘違いして使う人が出てこないと良いのですがw

オーストラリアとかだと会社の上司を批判してディスる事はあるかもしれませんが、上司をディスリスペクトしたくなる場合はそういった職場で働き続けるのが間違いなのかと。。。 (上司をディスリスペクトする前に転職していそうです。



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