無料レジ袋の廃止 (オーストラリア

ビニール袋が環境に与える影響が大きいという事が指摘されて (>>海洋プラスチック問題)、各国で『Lightweight Plastic Bag』と呼ばれる厚さ70ミクロン(マイクロン)以下のビニール袋を廃止する動きがあります。

一般に、厚さ70ミクロン以下のビニール袋だと1回の利用にしか適さないという事で使い捨てとみなされるみたいです。 ケニアなんかだと60ミクロン以下の厚さのビニール袋の製造・輸入も禁止されて、罰則として高額の罰金を払わさせられたり、牢屋にぶち込まれたりする可能性もあるとか。。


オーストラリアでのレジ袋廃止の動き

オーストラリアでも、NSWとビクトリア以外の州ではお店での薄いビニール製のレジ袋の配布は各州(QLD、タスマニア、SAとWA)と特別地域(ACTとNT)の政府によって禁止されています。

ビクトリア州は以前、の下半期に禁止すると発表はしたものの、未だ正確な日付は発表されていないので、現在の所、NSW州とビクトリア州ではまだレジ袋に関する規制はありません (なぜ、ここまで廃止を拒むのかは謎ですが) 。

それでも、の半ば、オーストラリアの2大スーパーチェーン、ウールワース(Woolworths)が、コールズ(Coles)がに、それまで無料で提供していたビニール製のレジ袋をオーストラリアの全店舗で廃止して、代わりに厚手のビニール袋を『繰り返し使える有料レジ袋 (Reusable Shopping Bag)』として1袋15セント (約12円)で販売しはじめました。

要は『無料のレジ袋』から『有料のレジ袋』への移行ですが、それによってオーストラリアでのレジ袋の消費の大幅な減少が見込まれているみたいです。

👉👉タダだから使いまくっていた!?

(でも、ビクトリア州ではまだ法律では規制されていないので、メルボルンのダイソーのお店などではレジ袋をまだまだ無料で配ってます。。


個人的にはゴミ袋として使っていたのですが。。

個人的にはスーパーのレジ袋はレジ袋として1回使った後、ゴミ袋としてもう一度使っていたので貴重な2回使えた使い捨てのビニール袋だったのですが。。。😕😕

(注) 日本と違って、オーストラリアでは行政の行うゴミ収集では『リサイクル可能ゴミ』か『一般ゴミ』の選別しかなく、『一般ゴミ』は埋め立てになります。 日本の様な『燃えるゴミ』などという選別はありません。(地域によってはあるかもしれませんが。。

しかも、現在住んでいるフラット (日本で言うマンションです。) の建物に設置されている行政のゴミ収集指定の大型ゴミ箱 (車輪が4つの大きい奴です)には、「一般ゴミ (注) は袋に入れて袋の口を縛る様に」と指示が書いてあります。 (そうしないと収集後のゴミ箱の底が汁とかですごい事になりそうです。。)

なので、このレジ袋の廃止のおかげで、現在は溜めてあったスーパーのレジ袋が底をついたら、1回しか使わないビンライナーというビニール袋をゴミ袋として買わないといけないという状態になっています 。


無料なのがいけなかった?

無料で貰えた物だったので、レジ袋をそのままゴミとしてポイ捨てをする人は少なからずともいたというか、オーストラリアで時々見かけた光景なので、そういった人々が生み出す自然界に散乱するプラスチックゴミを減らすのには今回のレジ袋の有料化はきっと効果があるのでしょう😇😇。

といっても、2大スーパーがレジ袋の無料配布を廃止した直後は、無料レジ袋が貰えない事にレジでブチギレする客がいたとかで、ももそれを受けて、(プレッシャーに負けて?) 有料だった厚手のレジ袋を「やっぱり無料で提供」とColesが発表して叩かれたりとか。。。

これがもしもケニアだったら罰金刑になるのでしょうけれど。


完全には廃止されていない

しかも、2大スーパーでの無料レジ袋は廃止されたものの、レジ袋でない『Plastic Barrier Bag』と呼ばれる野菜やフルーツなどの量り売りの商品を入れる小さめの薄いビニール袋はまだに無料でもらえる状態になっています。

野菜などは水がしたたるほどに濡れていたりする事もあるのでこのビニール袋は便利なのと、野菜によっては冷蔵庫で保存する場合にはビニール袋に入れた方が乾燥を防げたりするので (キッチンペーパーも入れないと水滴で痛む事もありますが) やはり便利だったりと。。。 ですが、まだ無料でもらえるというのはレジ袋廃止の根本の理由を考えるとおかしな気がして。。。

しかし、今のオーストラリアでこのビニール袋も廃止になるとしたらブチギレ客で暴動にでもなるのではないかと心配ですがw。


テレビ局のお祭り

2大スーパーチェーンが廃止を発表するまでの間、オーストラリアの放送局、『チャンネル・テン』が夕方に放送している『プロジェクト』という番組がビクトリア州とNSW州で流通していたレジ袋を『Single use plastic bag (1回しか使わないビニール袋)』と呼んで廃止を呼び掛けるキャンペーンをしていて、2大スーパーチェーンが廃止を発表をした時には勝利宣言みたいな放送もしていました。

この番組が比較的長い間キャンペーンをしていたので、ある程度消費者にレジ袋を廃止する必要性の予備知識を植え込むのに一役買っているとは思うのですが、2大スーパーが無料レジ袋廃止をした時点で静かになってしまって、今思えばそこまで真剣なキャンペーンでなく、毎年ある『ローギー賞 (Logie Award)』というオーストラリアのテレビ局で社会的な影響力のあった番組として賞を狙った感じの売名行為だったのかと思うばかりです。。

個人的には、(暴動覚悟で)『Plastic Barrier Bag』の廃止まで続けていたらすごい番組という評価になっていたと思いますが。。。


最後に

無料レジ袋の廃止とは言ってますが、何かと逃げ道を作ってしまっているので、所詮、ちょっと前のハリウッド映画によくあったような地球の気候が大変動が起きて目に見える危機が来ないない限り今の社会は環境問題の改善には本格的には動き出さないのですかね?


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日本で一般的に言う『ビニール』は英語で『Plastic』です。なので、『ビニール袋』は『Plastic Bag』と言わないと通じません。

因みに多分『ビニール』の元になったと思われる『Vinyl』は、今では珍しい黒い『レコード』(ヴァイナル)を指します。(赤いペラペラのレコードは 『flexi disk』とか 『phonosheet』と呼ばれるはずです。)



コメント

  1. ビニール袋もそうですが、スタバやバブルティーの店のプラスチックカップやストローも気になります。 Sustainabilityとかいってプラスチックストロー廃止、とか言っていますが、みんながやたら飲んでいるあのドリンク類のプラスチック、なんとかなりませんかね??

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  2. ビクトリア州では何故かやっていないのですが、ビン・缶・PETボトルのデポジットシステムに対応した容器に変えれたら良いのでしょうけど。。ストローは紙で。。
    そんな事に熱心なお店が出てきて、他のお店もそれにならったら良いのですけどね

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