1¢と2¢: オーストラリアの幻の小銭

オーストラリアの通貨は『ドル』で、現在の1オーストラリアドルは日本円で80円ぐらいです (現在)。

ところで、オーストラリアで現金で買い物をした後、
支払い金額の端数がちょっと変だと思った事ありませんか?


1¢と2¢の銅硬貨の事実上の廃止

最小単位は1セント(¢)なのですが、1¢と2¢の銅硬貨が昔は使われていたそうなのですが現在は流通していなくて、現金払いの場合に限って、5¢以下の端数はの5¢の倍数に近い値に調整されます。四捨五入とはちょっと違うのですが、 1¢と2¢は0¢に、6¢と7¢は5¢に切り捨て(Round off)、3¢と4¢は5¢に、8¢と9¢は10¢に切り上げ (Round up)になります。 でもこれは現金払いに限られるので、クレジットカード、デビットカードや銀行引き落としでの支払いだとそのままセント単位になって、銀行口座も1セント単位で処理されます。

現金で買い物をした時のレシートには「Rounding」などとして切り捨て分はマイナスで、切り上げ分はプラスの数字で表記される場合が多いです。 因みにオーストラリアでは会計時の簡素化と考えているらしいので、この切り捨て、切り上げに関する差額の合計をお店が税務署に細かく説明する必要はないそうです。

廃止の背景

1セント、5セント硬貨と5円玉
見つけた1セント銅硬貨 vs 5円玉と5セント硬貨

オーストラリアの1¢、2¢硬貨は青銅製で、銅価格の高騰で作る費用が実際の硬貨の価値よりもかるうえ、1¢、2¢の価値だと落としても拾わなかったり投げ捨てる人が多かったらしく、生産しても流通される硬貨の数が増えないので、に硬貨の発行を終了して以降は流通から外されていったそうです。 集められた1¢と2¢硬貨の一部はのシドニーオリンピックの銅メダルを作るのに使われたとか。。。


一応1¢と2¢の価値はある

最近では見る事もない幻みたいな硬貨ですが、昔、中古で買った車の掃除をしていたらカーペットの裏から他の小銭に混ざって1セント硬貨を2枚見つけました。

現在は一般には流通はされていませんが、今でも正式なオーストラリアの硬貨だそうで、記念硬貨としても未だに造られてはいるみたいです。オーストラリアの銀行に持って行ってもまだ現金として扱われるそうで、銀行では1¢なり2¢なりの価値しかありません(👉オーストラリアの造幣局のFAQ)。


日本のオークションで意外と高価な2¢硬貨

2¢硬貨の裏はエリマキトカゲの絵柄で、過去に日本でエリマキトカゲブーム(1984年)というのがあった時に高価で売られていたとか・・と思ったら 、(28/May/2108)現在でもヤフオクで300~450円で出品されていました!! 硬貨の価値の200倍近くの値段でw 恐るべし😱😱

(eBayとかだともっと良いコンディションの硬貨でないとそれ位の価値にはならないみたいです。

塵も積もれば山となるのでは?

話は戻りますが、値段の端数は切り捨てと切り上げ両方があるのでプラス・マイナス・ゼロという考えでの導入だったのだろうと思うのですが、 オーストラリアの2大スーパーだと大体値段の端数が(まれに2¢とかもありますが)0¢か5¢それか9¢の商品がほとんどです。端数が0¢又は5¢の場合は切り捨て、切り上げが起こりませんが、端数が9¢の商品を一つだけ買うと切り上げ、2つでも切り上げになります。3つ買ってやっと切り捨てになります。

0¢から9¢までの端数だと、4¢か9¢でないとそういった事にならないので、狙っているのかは知りませんが、商品を1つか2つか買わない客からは少ない額ですが多めに取りあげる仕組みなのかなと。。。(キロとかで測り売りの商品が混じると話は別なのですが。。


違いは微量なのですがそんな客が100人いれば1ドル、2ドルの違いが出るのと、大きなスーパーなら長い目で見たら結構の違いが出ると思うのですよね。買うものを選べば消費者側でも節約が。。。と思っても、個人ではとうてい節約にもならない量で、例えば、1日1回毎日買い物をしてどうにか2¢切り上げになる様な買い物😅を続けたところで1年での違いは365×2¢=730¢なので7ドル30セントで日本円で約500円位の違いにしかなりません。



オーストラリアでの端数の切り捨て切り上げ

一応、参考までに:

商品価格の端数と1~3個買った場合

1個 2個 3個
1⇒0
(-1)
2⇒0
(-2)
3⇒5
(+2)
2⇒0
(-2)
4⇒5
(+1)
6⇒5
(-1)
3⇒5
(+2)
6⇒5
(-1)
9⇒10
(+1)
4⇒5
(+1)
8⇒10
(+2)
12⇒10
(-2)
5
(±0)
10
(±0)
15
(±0)
6⇒5
(-1)
12⇒10
(-2)
18⇒20
(+2)
7⇒5
(-2)
14⇒15
(+1)
21⇒20
(-1)
8⇒10
(+2)
16⇒15
(-1)
24⇒25
(+1)
9⇒10
(+1)
18⇒20
(+2)
27⇒25
(-2)


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