オーストラリアの海外留学生の受け入れは。。

のオーストラリアの国境の閉鎖後、現時点でもニュージーランドからの旅行者を除いてはオーストラリア国籍・永住権保持者以外は原則としてオーストラリアに入国が出来ない状態が続いています。

現時点 ()ではオーストラリア国内の市中感染(地域感染)はゼロ。。。。ではなく数日前にシドニー北部での市中感染クラスターが確認されて、シドニー北部はロックダウン、以降に感染クラスター発生地域から他の州を訪れているの旅行者は州によっては滞在先で自己隔離処置などを求められたりと少し混沌としています。 感染者から採取したウイルスのゲノム検査の結果ではにUSからシドニーに到着した帰国者から採取したウイルスのゲノムと一致したみたいですが、そこからシドニー北部へと感染がどう広まったかは現時点ではまだ解明されていないそうです。

オーストラリアには認可されたCOVID19ワクチンはまだなく、ワクチンの接種の開始は早くても、だろうと言われています。 そもそも、人口のある程度の割合がワクチンを摂取しないと感染防止効果は見込めず、多くの人口にワクチンが行き渡るのも来年末という見方もあって、海外の多くの国と比べるとCOVID-19感染者数が劇的に少ないオーストラリアですが、2021年もまだまだ感染防止対策の徹底が必須になりそうです (COVID Safe いわゆるニューノーマル。。)。

また、この国境封鎖で海外からの旅行者、留学生や短期労働者がオーストラリアに入国が出来なくなっていますが、これまでに海外から旅行者/留学生にサービスを提供していたビジネスや、短期労働者を雇用してきたビジネスに経済的な打撃も出ているそうです。

現在住んでいる都市では、過去に海外留学生や旅行者が使っていたシェアアコモデーションでは需要の減少で家賃の値段崩壊が起きていて、既にオーストラリア国内にいる海外留学生には都合の良い状態にはなっていますが、他の海外留学生/旅行者向けのサービスの終了や価格変動などもあったり、可能性からすると海外留学生の減少で閉校する学校や大学も出て来てもおかしくは無いと思うので、オーストラリアの国境閉鎖が長期化しない事を望んでいます。。


国境封鎖

オーストラリアでは、コロナ禍でにオーストラリア国籍・永住権保持者は海外への渡航が禁止(例外有)されて以降、事実上の国境閉鎖が続いています。

オーストラリア国内に住むオーストラリア国籍・永住権保持者は、特別な理由で政府の機関から許可が降りないと海外へ出国出来ない状態で、オーストラリア帰国時には専用ホテルで14日間の隔離検疫が必要になります。 以前アジアを訪問したオーストラリアの首相もホテルでではありませんでしたが、14日間の隔離をしていました。 それに、現時点で30万人以上のオーストラリア国籍・永住権保持者がオーストラリア国外に滞在しているみたいですが、帰国の手段も限られている上に、1日当たりの帰国者数も受け入れる州政府によって制限されている状態で、かなりの数の帰国を望むオーストラリア国籍・永住権保持者が、帰国出来ていないそうです。

オーストラリア国内に住む国籍・永住権を持たない外国人の場合は渡航方法があれば出国に制限が無いので母国に帰国する事には問題はありませんが、その後、原則としてオーストラリアに再入国が出来ないので、現時点でオーストラリア国内にいる海外留学生やワーキングホリデーなどの短期滞在者は国境封鎖以降、母国に一時帰国が出来ない状態になっています。 それと、オーストラリア滞在にはビザが必要で、ビザの有効期限が切れた場合は帰国しないといけなくなるので、新たなビザを取得してオーストラリアの滞在期間を延長している海外留学生・旅行者も少なくない様です。

(因みに、現時点ではオーストラリアと市中感染者が長期間出ていないニュージーランドとの間で提携があるのでニュージーランドに住む人のオーストラリアへの入国は制限が無く、ニュージーランド発で他の国からの旅行者と接触しないフライトで入国すれば14日間の検疫隔離は免除になります。)


海外留学生の入国

国境封鎖が始まったというとオーストラリアでは大学の新学期の授業が始まる時期で、前期後期の2期生の大学の場合は8月からは後期の授業が始まる時期になります。 閉鎖になったの時点でオーストラリア国内にいなかった学部生もいたみたいですが、後期に関してはメルボルンではロックダウンのステージ4下で大学も開いていなかったのでどんな状況なのか全くわかりません。

インターネットを探してみた処、ABCニュースの付けの記事📃にオーストラリアの統計局(Bureau of Statistics)による今年7月までのオーストラリアの学生ビザ保持者の入国/出国者数が載っていました。

月別の学生ビザ保持者の入出国数 (ABCニュースの付けの記事より)

2019年2020年
入国出国入国出国
1月90,260 68,720 91,610 75,640
2月183,90044,650 121,32028,960
3月72,150 31,960 60,360 42,130
4月44,500 45,410 30 9,910
5月34,260 39,300 40 5,460
6月46,040 118,850 60 7,450
7月143,84065,290 40 12,130
8月54,960 39,680

9月45,300 48,430

10月50,83039,230

11月38,260109,430

12月38,690142,940

語学学校から、小中高、大学、専門学校などの海外留学生の総数になりますが、前年は毎月3~18万人が入国していたみたいですが、今年の4~7月は出国の数は2桁に激減しています。 ある意味、今年の4~7月の入国者数がゼロではないのが不思議ですが、たぶん特別な事情か何かで入国が許可されたのでしょう (?)

またオーストラリアの教育省のサイトにあった12月付けのレポートには次の2019年と2020年で月別の海外留学生が始業した数を比較したグラフがありました。

オーストラリアの海外留学生の始業数 (月別)

大学以上レベルの留学生は2019年の7~10月の期間では69058人(留学生の全体の34%)で、36129人が新入生、2020年の同じ期間だと45495人(全留学生の35%)で12802人が新入生だそうです。 2019年と2020年の同じ時期を比べた場合、始業した大学以上レベルの留学生は23563人減っていますが、新入生の数も23327人とほぼ同じ数が減っているので、新入生の減少が海外留学生の減少の原因になっている様にも思えます。

このまま国境閉鎖が続くと2021年半ばにはオーストラリア国内の海外留学生の数が以前の約半分にまで減少するという分析もあるそうです (The Pie News 付け記事📃)。 過去にマレーシア通貨の暴落でマレーシアからの留学生の数が大幅に減った時に、生徒の数が減り過ぎて経営困難に陥ってしまったオーストラリアの国立大学もあったと聞いた事があるので、同じ様な事が起きない事を祈ります。


チャールズ・ダーウイン大学の63人の海外留学生

海外留学生受け入れの試験運転としてにノーザン・テリトリ (NT特別地域) のダーウインにあるチャールズ・ダーウイン大学 (CDU) の日本人学生も含む海外留学生63名がシンガポール発のチャーター機でダーウインの空港に到着したそうで、先日、専用施設での2週間の隔離を終えてCDUでの学生生活が始まったそうです (ABC News 付けの記事📃ABC News 付けの記事📃)。

の国境閉鎖以来、オーストラリアでは初めての海外留学生の集団受け入れだった様ですが、CDUは以前からNT政府と長い間交渉をしていたみたいです。 次はインドからの留学生をチャーター機でという話もあるみたいです (Study International 付けの記事📃)。

海外留学生をチャーター機で受け入れる事がどう影響するかは知りませんが、それよりも海外に残留しているオーストラリア国民が優先と主張する一部の政治家もいるみたいです (9news 付けの記事📃)。

因みに、サウス・オーストラリア(SA)州の大学でも300人余りの海外留学生をシンガポール経由で受け入れようという試案があったみたいですが、ビクトリア州での第2波の感染拡大による州境の閉鎖など関係して、未だに実現していないそうです (ABC News 付けの記事📃)。 来年の1月には実現という見込みもあったみたいですが、この先、シドニー北部での市中感染の進行状態によってはまだまだ先になる可能性もありそうな。。 (SBS Punjabi 付けの記事📃)


海外留学生受け入れ試案

は各州政府による2021年度の海外留学生受け入れの試案をオーストラリア連邦政府の教育省に提出する期限がでもあったみたいですが 全ての州が計画案の提出に間に合わなかったそうです (SMH 付けの記事📃)。

には、オーストラリアの首相、各州とテリトリーの首相がキャンベラに集まって、第32回目のナショナルキャビネットの会議があったそうですが、の首相の記者会見では「オーストラリア国籍保持者・永住者の帰国受け入れ態勢の確立が最優先」という事で、非永住者の受け入れはまだ先と発言。 同会見で、NSW州首相が「海外留学生と技能移民については来年に話し合う事が出来れば」とも付け加えました。

このナショナルキャビネットの会議後、幾つかの州が海外留学生受け入れの試案を発表しましたが、来年の1~4月で23000人の留学生の受け入れを提案したビクトリア州に対してNSW州首相は数が多過ぎと反発したりと海外留学生の受け入れは残念ながらまだまだ先の話の様です (news.com.au 付けの記事📃SMH 付けの記事📃The Canberra Times 付けの記事📃)。


追記 (): 2021年初のナショナルキャビネット

年末に感染力の強いCOVID19変異株の流行がUK (グレートブリテンおよび北部アイルランド地方) で確認されてから、オーストラリアでも海外からの帰国者からUK産のCOVID19変異株の感染者が確認されました。 又、にはブリズベンで帰国者の14日間の隔離滞在に使われているホテルのクリーナーがUK産のCOVID19変異株に感染したのも確認され、オーストラリア国内初の変異株感染事例になりました (brisbane times 付けの記事📃)。

翌日のには臨時のナショナルキャビネットの会議が開かれて、COVID19変異株の対策やワクチン摂取方針などについて意見を交わしたそうです (のナショナルキャビネット後のオーストラリア首相の会見📃)。 今後、COVID19変異株の対策として、NSW、QLDとWAの3つの州では国籍・永住権保持者の帰国者人数の上限を一時的に半分にするそうで、国籍・永住権保持者の帰国が遅れる事で、海外留学生の入国の再開が後回しになる可能性はありそうです。

当分は毎2週間ごとの火曜日にナショナルキャビネットの会議が開かれるみたいで、臨機応変な政府の対応に期待したいですが、オーストラリアの海外留学生の受け入れ再開はまだまだ先の話の様です。


追々記 (): バイオセキュリティ緊急事態期間をまで延長

オーストラリアには『バイオセキュリティ法 (Biosecurity Act 2015)』という法律があって、パンデミックやバイオテロリズムなどによる大規模な健康被害が起こる/起こりうる場合は、保健省長官が「バイオセキュリティ緊急事態」を宣言する事で、国が緊急事態の対策として特別な権限を法に基づいて使う事が出来ます。

今回の新型コロナウイルスの感染拡大でこのバイオセキュリティ緊急事態が初めて保健省長官によってに発令された後、何度か延長されて、宣言から12ヶ月になる今月の18日(18/Mar/2021)に期限が切れる状態でしたが、新たに3ヶ月延長されたそうです。 (保険省長官 Greg Huntによる3月3日付けの記者会見📃)

なのでまではバイオセキュリティ緊急事態になるのですが、これで国としては国境を閉鎖する事が出来るのでオーストラリア国内から海外へ不要不急の移動が出来ないと報道されています (Concrete playgropund 付けの記事📃msn 付けのの記事📃)。

海外からの留学生や観光客がオーストラリアに入国出来ないという事では無いと思いますが、国外への人の流れを規制している時に海外からの人を受け入れるという事にはなりえないと思うので、までに旅行/留学が正常化する可能性は低い様に思えます。。



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